姉妹都市・北見市を訪ねて〜地域資源を生かす産業と観光〜
はじめに
10月7日(水)〜9日(金)に訪問した北見市では、産業と観光の取り組みを視察しました。
この記事では、ハッカ、玉ねぎ、草木染め、水族館など、今回の視察で訪れた施設と学んだことを紹介します。
世界に誇ったハッカ産業と、その継承
北見市といえば「ハッカ」。
かつて北見地方は、世界のハッカ市場の約7割を占める一大産地だったそうです。
北見ハッカ記念館・薄荷蒸溜館
北見ハッカ記念館は、1930年代に建てられたハッカ工場の旧事務所を活用した施設です。
隣接する薄荷蒸溜館では、昔の蒸留設備やハッカ油を取り出す仕組みを学びました。
【写真:薄荷蒸溜館の外観】

【写真:天水釜式蒸溜機の展示】

【写真:蒸溜桶・冷却槽・分水器の模型】

【写真:工場の模型】

ハッカは、北見の農業と地域経済を支える重要な産業でした。しかし、輸入品や合成メントールの普及により生産が減り、1983年にはホクレン北見薄荷工場が閉鎖されました。
北見ハッカ通商
その中で、北見のハッカ文化を次の世代につなごうと取り組んできたのが「北見ハッカ通商」です。
ハッカ油スプレーをはじめ、お菓子、化粧品、生活用品など多彩な商品を展開しています。施設内には昔の工場模型や世界のミント製品も展示されていました。
歴史を保存するだけでなく、新商品の開発や観光と結びつけて地域の魅力として発信している点が印象的でした。
一度衰退した産業でも、歴史や技術、地域の誇りを大切にすることで、新たな可能性を生み出せるのだと感じました。
【写真:北見ハッカ通商の外観】

【写真:HAKKA’DO の店内①】

【写真:HAKKA’DO の店内②】

日本一の玉ねぎ産地と地域資源の活用
北見市では、JAきたみらいの「玉ねぎ選果場」を視察しました。JAきたみらいは、日本一の玉ねぎ生産量を誇る産地です。全国で生産される玉ねぎの約2割を担い、日本の食卓を支えています。
選果場の見学
選果場では、大量の玉ねぎが次々と運ばれ、機械と人の手で選別され、箱詰めされて出荷されていきます。大規模な設備と効率的な作業に驚くとともに、一つひとつの工程を支える人たちの仕事の大切さを感じました。
【写真:選果場の作業の様子(箱詰め)】

【写真:選果ラインでの手作業】

【写真:「年産量日本一」の玉ねぎのオブジェに座る藤木】

玉ねぎの皮で草木染め
玉ねぎの皮を使った草木染めも体験しました。
講師は「まいちゃん」。北見市の玉ねぎ農家に生まれ、保育士を経て、現在は草木染め作家として活動されています。
普段は捨ててしまう玉ねぎの皮を煮出し、その染液に布を浸すと、なんとも美しい黄金色になります。輪ゴムで絞った部分には白い模様が浮かび上がり、世界に一枚だけの作品が完成しました。
体験会場の「フリーパーク」は、動物とのふれあい、農園、BBQ、キャンプなどが楽しめる施設です。
【写真:玉ねぎの皮で煮染めている様子】

【写真:完成した作品】

農業を地域の魅力に
北見市は、農業を基幹産業として発展させる一方、地域の農産物を文化や体験、交流にも生かしています。農産物を生産・販売するだけでなく、地域ならではの価値を生み出していくことの大切さを感じました。
高知市にも豊かな農産物や自然があります。農業振興と地域の魅力づくりを結びつける取り組みとして、参考になりました。
自然を生かした観光:北の大地の水族館
北見市訪問の最後に訪れたのは「北の大地の水族館」です。北海道の川に生息する魚たちを中心に、自然の環境や魚の生態を工夫して見せています。
日本初の「滝つぼ水槽」と世界初の「四季の水槽」
日本初の「滝つぼ水槽」では、激しく流れ落ちる滝を水中から見上げることができます。
世界初という「四季の水槽」では、冬になると実際に川面が凍り、その下で生きる魚たちの姿を観察できます。
【写真:北の大地の水族館の看板】

日本最大級の淡水魚「イトウ」
何より迫力があったのは、日本最大級の淡水魚「イトウ」です。大きな体で悠々と泳ぐ姿は圧巻でした。
単に魚を展示するだけでなく、自然の仕組みを体感しながら学べる工夫が随所にありました。大規模な施設でなくても、その土地ならではの自然や特色を生かせば、人を引きつける魅力を生み出せるのだと感じました。
【写真:水槽で泳ぐイトウ】


同じ日に訪れた「果夢林」
同じ日には「果夢林(かむりん)」も訪れました。
北見市留辺蘂町の道の駅 おんねゆ温泉に隣接する、木をテーマにした観光施設です。
目玉は、高さ約20メートルのからくりハト時計塔。
毎正時に、木琴のメロディに合わせて森の妖精や巨大なハト「ポッポちゃん」が登場します。屋内には木の遊具がそろった遊び場もあり、家族で楽しめる施設になっています。
11月中旬以降の冬季は降雪や凍結のためお休み(冬眠)するそうです。
【写真:果夢林の時計塔の外観】

視察を終えて
今回の視察では、ハッカ、玉ねぎ、草木染め、水族館など、さまざまな場所で地域の資源を生かす取り組みに触れました。特に印象に残ったのは、地域の歴史や産業、自然を大切にしながら、次の世代へつなごうとする姿勢です。
高知市と北見市では、気候も産業も異なります。それでも、地域の資源を生かし、住民の暮らしを支え、まちの魅力を高めていくという課題には共通するものがあります。今回学んだことを、今後の議員活動に生かしていきたいと思います。
北見市の皆さま、お世話になりました。ありがとうございました。

