新県民体育館問題
グラウンドをめぐる2つの請願に賛成しました
市民の声に向き合う議会であるために
高知市議会12月定例会の閉会日に、市民から提出された「アスパルこうちのグラウンド存続を求める請願」「高知市青年センターグラウンドを残すことを求める請願」の2件について、日本共産党市議団を代表して賛成討論を行いました。

■ 同じグラウンドに、2つの立場から寄せられた声
この2つの請願は、同じ一つのグラウンドをめぐるものです。
一つは、不登校の子どもたちを支える立場から。
もう一つは、青年・若者の活動や居場所を守る立場から。
立場や世代は違いますが、「この場所は、なくしてはならない」という思いは共通しています。
同じ場所について、異なる立場から、同時期に2つの請願が出されたという事実は、このグラウンドが、特定の人のためだけではなく、多くの人にとってかけがえのない場であることを、はっきりと示しています。
■ 不登校の子どもたちにとっての「安心できる空間」
教育支援センターみらいに通う子どもたちは、不安や緊張を抱え、人との距離感や空間の広がりに、特別な配慮を必要としています。
「不登校支援の充実を求める会」が行ったアンケートには、「グラウンドのような空間がなくなると息苦しくなる」「安心して過ごせる場所を残してほしい」といった、切実な声が寄せられています。
このグラウンドは、子どもたちが心と体を少しずつほぐし、自分のペースで過ごせる、貴重な場所です。
■ 青年・若者、地域にとっての大切な居場所
同時に、このグラウンドは、青年・青少年や地域住民にとっても、スポーツや体験活動を通じて人と出会い、社会とつながる場として、長年大切に使われてきました。
だからこそ、不登校支援の立からも、青年・若者の立場からも、「グラウンドを残してほしい」という声が上がったのです。
■ 問われているのは「進め方」です
私たちは、新しい県民体育館の整備そのものを否定しているわけではありません。しかし、今回の進め方には、重大な問題があります。
現在、高知市教育委員会は、青年センターグラウンドの今後の利用について、利用者を対象としたアンケート調査を実施している最中です。
にもかかわらず、その結果が出る前に、県と市のトップ同士の協議によって、グラウンドの全面転用を前提とした方針が固められてきました。
■ 検討会委員長からも「拙速」との指摘
12月18日に開かれた第4回新県民体育館整備等基本計画検討会では、検討会の委員長自身が、「アンケート調査も終わっていない状況で、トップ判断で決めていくのは拙速だ」と、はっきりと苦言を呈しています。
さらに、「地域コミュニティをどう活性化するのかという議論が後手に回っている」「敷地が狭く、他の場所も検討すべきではないか」「県民・市民の財政負担を考え、負の遺産を残してはいけない」といった意見も出されました。
これは、計画の中身以前に、市政の進め方そのものが問われているということです。
■ 議会の役割が問われています
グラウンドをめぐって、市民から2つの請願が提出されたという事実は、高知市議会に対する強い問いかけです。
「声を上げざるを得なかった、差し迫った思い」に、私たちはどこまで向き合えるのか。市民の声に正面から応える議会であるべきだと考えます。
知事と市長が決めてしまい、議会は意見が言えない——
そのような市政運営でよいはずがありません。
今こそ、議会が本来のチェック機能を発揮し、立ち止まって議論し直すことが必要です。
■ 市民の声に応えるために
土地の所有者は高知市です。
高知市には、子どもや若者の「今」と「これから」に責任を持つ義務があります。
市民の声と、専門的立場からの警鐘、その両方に真摯に向き合い、丁寧な対話と合意形成を重ねる。
その第一歩として、2つの請願を採択することが必要だと考え、日本共産党市議団として賛成しました。これからも、市民の声を大切に、議会の役割を果たしていきます。

