高知市議会『まちづくり調査特別委員会』行政視察報告
高知市議会の「まちづくり調査特別委員会」の視察で、栃木県栃木市と宇都宮市を訪れました。
1.宇都宮市:次世代型路面電車システムLRT 視察
高知市議会の「まちづくり調査特別委員会」の視察初日は、栃木県宇都宮市にて、次世代型路面電車システムである、LRT(ライト・レール・トランジット)について学んできました。
宇都宮市はLRTを通じて、地域の交通インフラを革新し、持続可能な都市づくりを進めています。
LRTは、高効率・低環境負荷の交通手段として注目されており、特に人口密集地における交通渋滞の緩和や環境改善に寄与しています。
しかし、まちづくりには様々な視点があり、LRTには莫大な予算も必要です。
「もっと暮らしに予算を充てるべき」という声も聞こえてきます。
高知には、開業が明治37年の路面電車があり、歴史も条件も大きく異なりますので、同じようにはいかないかもしれません。
今後の高知市にとって最善のまちづくりとは何か、引き続き議論し、模索していきたいと思います。皆さまのご意見もお聞かせください。
より良い高知市の未来を目指して、一緒に取り組んでいきましょう。
2.栃木市:空家対策と移住定住に関する取り組みについて学ぶ
市議会の「まちづくり調査特別委員会」の視察2日目は、栃木県栃木市を訪れ、空家対策と移住定住に関する取り組みについて学びました。
【視察内容】
今回の視察では、栃木市がどのように空家対策を進めているか、そして移住者をどう迎え入れ定住を促進しているかについて詳細な情報を集めてきました。
【空家対策】
栃木市では、市内中心部にある風情ある空き藏や空き家を活用し、住環境の改善を図っています。特に注目すべきは、地域住民と協力して実施されるリノベーションプロジェクトで、空家の再利用が進み、コミュニティの活性化が実現されています。
【移住定住施策】
栃木市は、既存の交通インフラや通信インフラを巧みに活用し、移住定住を促進しています。
例えば、東武鉄道を活用した移住体験ツアーや通勤補助金、市内のコミュニティラジオでの移住者コーナーなど、市内外からの移住希望者に対する多角的なサポートが行われています。
また、移住体験施設では、実際に栃木市での暮らしを体感できる環境が整備されています。
【具体的な取り組み】
- 情報収集段階でのサポート: 市外でも聴取可能なコミュニティラジオでの移住者コーナー設置、移住定住パンフレットの配布。
- 移住関心層への広報活動: 東武鉄道沿線在住者をターゲットとした移住体験ツアーの実施。 さらに、視覚的に工夫されたホームページの運営。
- 住まい・生活/仕事支援: 成約率の高い空き家バンクの運営、移住体験施設の提供、東武鉄道特急通勤者への補助金支給。
- 心理面のサポート: 先輩移住者との交流会やオンライン相談会の実施により、移住者の不安を解消。
【新しい取り組み】
オンライン移住者交流会やテレワーク勤務者への支援体制など、新たな挑戦にも積極的に取り組んでいます。
また、2021年度からは移住定住支援コーディネーターを設置し、行政的なアプローチ以外からも情報発信を進めています。
【まとめ】
栃木市の空家対策と移住定住施策は、他の自治体にとって大いに参考になるものでした。
高知市でも、これらの事例をもとに、より一層住みやすい町づくりを進めてまいります。
【余談】
栃木市役所の1階は東武百貨店でした。2階以上が市役所。びっくり